足元のできることから


知人のG君が自分の夢をかなえて、飲食店を開いた。

オープン初日を避けて、数日後の開店景気が
落ち着いた頃を見計らい顔を出した。

他のお客さまがいなくなった頃、友人が呟いた
「僕のしたかった事はこんな事だったんだろうか?」
という一言が胸に残った。

阪神大震災を機に閉店をしたが、
以前、大手コンサル会社から独立したMさんと共同で
ジュエリーショップを兵庫県の西宮市の苦楽園で開業していた。

Mさんの、目標は自分で宝石店を開くことであった。
店を開き数値的に軌道に乗せるまでは良かったが、
数字にゆとりが出だした頃から、努力する姿勢が薄れ、
最終的に、一緒に仕事をすることがなくなった。

そのMさんが言ってた言葉が
「僕のしたかった事はこんな事だったんだろうか?」
という自問であった。

目標をどこに置き、何の為に何を成し遂げたいが為にそれをするか?

確か新渡戸稲造の書物だったと記憶しているが
「人生はまず、自分の足元にある出来ることを精一杯全うする。

そうすれば自ずと先が見えてくる。

人間や人生の意義は何よりも実践躬行するところにある。」

そんな、話をしながらG君とシャンパンを楽しんだ。

手段と目的を自分の中で明確にして、先に進みたいものである。
そして、何よりも人や、社会に少しでも役に立つような生き方をしたい。

わたなべ

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